先日、街を歩いているといい感じのカフェを見つけました。

コーヒーを飲みながら、ゆらさんの日記で知った「いしいしんじ」さんの本を読みました
突然消えてしまった弟の残したノートを、姉が読み返し、過去の思い出を回想してゆくファンタジーな物語。
突然声を失ってしまった弟は、庭の木の上に作ってもらったぶらんこの上で、自分の内なる気持ちや作り話をずっとノートに綴っていたのです。
姉は、過去に起こった出来事を振り返り、知らなかった弟の気持ちを知ることで、自分の気持ちを整理してゆきます。
物語の前半部分では、サーカスやブランコ、動物などの弟が作る話が孤独だけどとてもユニークで面白く、「次はどんな話なの?!」わくわくとした気持ちを感じました。
幼い頃に、おじいちゃんやお父さんに吊るして貰った木のブランコやハンモックを思い出し、ゆらゆらと揺れながら色々な絵本を読んでいるような感覚に
しかし後半部分では、そんな色々な絵本がパズルのように接合され、バラバラだったピースが、一つの美しい絵になっていくように、気持ちがすっきりと滑らかに丸まっていくような感覚に変わってゆきました。
切ないけれど、じんわりジーンと胸にしみ、ポッと灯りがともされていくような気持ちになれる、すばらしい本でした。
涙がぽろぽろと流れるのではなく、じんわりとした感情がこみ上げてきて目が潤っていくようなボーっとした感動です!
〜弟が空中ブランコの二人を描いた物語の一部〜
「わたしたちはずっと手のにぎってることはできませんのね」
「ぶらんこのりだからな」
だんなさんはからだをしならせながらいった。
「ずっとゆれているのがうんめいさ。けどどうだい、すごしだけでもこうして」
と手をにぎり、またはなれながら、
「おたがいにいのちがけで手をつなげるのは、ほかでもない、すてきなこことおもうんだよ」
・・・つづく
読み終えた後、はっと現実に戻されるのですが、その場所がノスタルジックなカフェでよかったなぁ〜と思いました。
感動の余韻に浸れる空間はとても大切です